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石器人が若い頃、ある機会があって、小平町の山の中に出かけたことがある。仕事の一環だったので、現地在住の人と一緒に山に入ったのだが、その時に面白い場所を見せて貰ったことを最近思い出した。
小平町の鬼鹿というところから、東方向の山に向かって行き、砂利道の曲がりくねった林道を車で進んで行くと、辺り一帯は自治体(北海道)が所有する山になる。その山奥の現場で仕事を終わらせた後に、現地の同行者から「山の上に沼があるんだけど、見て行くかい?」と言われたのだ。
まだ日も十分高かったこともあり、「それじゃ行ってみよう」ということになり、仕事の現場から、その「山の上の沼」に行ってみることにしたのだった。
山奥の林道だったのでどこをどう通ったのかは忘れたが、大部分は尾根筋に開いた砂利道を通ったと記憶している。
で、登突山という低い山の頂上の脇を通って北方向に進み、三叉路を左に曲がって、更に尾根筋に狭い砂利道下っていくと、広めの台地状の場所に出た。道はそこまでで終わりだったのだが、まさにその尾根筋の台地に、雑木林に囲まれた「山の上の沼」があったのだ。
直径は50m程だったと記憶していて、さほど大きくはなく、名前も付いていない沼である。しかし、雑木林に囲まれてはいたが、日当たりはかなり良くて、小高い台地状の場所なこともあり、休憩するのには最適な場所だった。勿論、山林作業をする人間以外は来るような場所ではないので、我々以外の人の気配は皆無である。
沼の水源は雨水からの「溜まり水」のようで、それ程澄んでいる感じはしなかったと記憶しているが、それが却ってリアルな「秘境感」を演出しているようだった。ただ、現地の人によると水位の増減があまり無いようなので、もしかしたら雨水の他にも、沼底のどこかから湧き水が湧いているのかもしれない。
現場で見た感じでは結構「丸い」形をした沼だと思っていたのだが、地形図閲覧サービスで確認してみたら、「縁の欠けたお椀」みたいな形をしているから、記憶は当てにならないものだ。
ついでに標高も地形図で確認してみたら、230m前後で、もっと高い場所(少なくとも500m以上)にあったと思っていた記憶が、またもや誤りだった。尤も、登突山自体の標高が352.9mだから、そんなことは有り得なかったわけだが…。
これがGoogleの地図である。青色のマークが「登突山」でオレンジ色のマークが「山の上にある沼」である。
↑最初に表示される地図は拡大し過ぎで何が何だかわからないので、地図左下にある「-(マイナス)」の倍率縮小ボタンを1回クリックすると見やすくなるようだ。
次に、「山の上の沼」のGoogle航空写真も貼っておく。同じく青色のマークが「登突山」でオレンジ色のマークが「山の上にある沼」である。
↑こちらも、最初に表示される航空写真は拡大し過ぎで「沼」の位置を示すオレンジ色のマークが隠れて表示されてしまうので、写真左下にある「-(マイナス)」の倍率縮小ボタンを1回クリックして縮小してやると見やすくなる。
後は、「山の上の沼」のオレンジ色のマークを地図の中心に持ってきて、航空写真左下にある倍率拡大ボタン「+(プラス)」をクリックして、出来る限り拡大して見て欲しい。沼の形の概要が掴めると思う。
それにしても、誰に見られる訳でもなく山の中にひっそりと存在するこの沼は、本当に雰囲気の良い所で、まさに「憩いの場所」という表現がピッタリの場所だった。恐らく、もう二度とここを訪れることは無いと思うが、いつまでもあの日見たままの姿で在って欲しいものだ。
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尚、この場所に行く道路についてだが、道有林の入り口に「無断入林禁止の為の簡易ゲート」が有ったと記憶しているので、一般の車は恐らく入って行けない筈だ(道有林内の林道も、かなり険しく幅も狭いし、どこが崩落しているかわからないから、車で入る難易度も高い)。
こんな場所に行ってみようと考える物好きな人はまずいないとは思うが、もし万が一行こうとする場合は、道有林の中にある場所なので、きちんと「入林届」を書いて入山するように。
また、その際は「火の始末」だけは気を付けて欲しい。煙草のポイ捨てなどは論外で、山火事を起こせば賠償金を請求される可能性もあるので。
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※参考までに、地形図閲覧サービスで「山の上の沼」の地形図を見るための、沼の緯度と経度も載せておく。
北緯44度7分31.73秒 東経141度44分4.86秒
地形図に直リンクを貼ってはダメらしいので、「地形図閲覧サービス」のホームページへのリンク(これは問題ないらしい)も貼っておく。
「国土地理院ホームページ」
このホームページの下にある「地図・空中写真・地理調査」のメニューから、「地図・空中写真閲覧サービス」をクリックし、左側のメニューの「緯度経度移動」を選んで、緯度と経度を入力すればよい。
(続く) (前回)
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