2016年9月9日金曜日

芦別市野花南のピラミッド?「丸山」


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今から12年前に遡る2004年のこと、まだ雪が残る春先、恐らく3月頃だったと記憶しているが、石器人が車で国道38号を芦別市経由で富良野方面に向かっている途中、野花南(のかなん)を過ぎた辺りで右手に奇妙な形の山があることに気付いた。


あまりにも変わった形の山だったので気になり、車を停めて撮った写真がこれである。

変わった形の野花南の「丸山」


地図で調べてみたら、正式な名称は「丸山」といって、野花南ダムのすぐ側にあるらしい。

これがその地図。

    

その時は写真を撮っただけで、そのまま通過してしまったのだが、何故か気になって仕方がない。

で、その年の4月(12年前で記憶が定かではないのだが、下の写真の残雪の具合などから、もしかしたら5月だったかも)のある日、再び行ってみることにした。



前回と同じく、国道38号を芦別市を通過して野花南まで走り、JR野花南駅付近のお寺のある辺りで、右手の農道に入ると、あとは何回か曲がりながら野花南ダム方面に進む。目標であるピラミッド型の「丸山」はずっと見えているので、山を目指して走れば難なく野花南ダム手前の丸山の麓に到着した。下に貼った「野花南ダム堰堤から丸山を見た写真」の、左側稜線の根っこのあたりである。

ここで一旦車から降り、麓の農道から丸山の写真を撮ろうとした時、突然奇妙な眩暈に襲われたことを憶えている。立ち眩みとはまた違った感じで、特に気持ち悪さは感じないのだが、とにかく不思議な感覚だった。

その奇妙な感覚は十数秒程で治まり、その後写真の撮影を続けたのだが、これは別にオカルトめいた現象などではなく、ただ昼飯を食っていなかった(現地に着いたのは昼をだいぶ過ぎた頃だったと記憶している)ので、多分空きっ腹による眩暈だったのだろう、と思うことにしている。尚、その時撮影した写真は、今探しているのだが、野花南ダム到着以降の写真は残っているのに、何故かその写真だけがどこにも見つからない…。



話を戻して、そこから少し先に進むと、野花南川を堰き止めた野花南ダムに到着する。

これがその、野花南ダム堰堤から見た丸山。

野花南ダム堰堤から見える斜面はかなりの急勾配だ


この角度から見ると、国道から見えたような「ピラミッド型」には見えず、左側の稜線の形も崩れている。

そこで、さっき通って来た山の左側の地肌をよく観察してみると、この山、どうやら脆い岩石で出来ているらしく、この左側の稜線の途中で角度が変わっている部分も、下側(山麓部分)の岩が崩落してこのような形になったように見える。

本来なら同じ傾斜角のまま地面とつながっていた稜線が、野花南川の流れで削られて、現在のようないびつな形になったのではないだろうか。



で、いつまでも下から眺めてばかりいても仕方ないので、早速「丸山」を探検するために、登ってみることにした。

事前に国土地理院の地形図でも確認したのだが、頂上に至る歩道の記号は無かったので、どうやら藪漕ぎするしかなさそうだ(と、この時は思っていた)。


まず手始めに、堰堤の先から直登しようと試みたのだが、かなりの急斜面で落石が頻繁にあるらしく、結構な大きさの石が麓に堆積している。案の定、少し登るだけでも地肌が脆い岩となっている足元が崩れ、盛大に落石を引き起こしてしまう。

こりゃ直登は無理だな、とまっすぐ登るのは諦め、左にトラバースして藪が密集している稜線の近くまで行き、灌木を掴みながら藪漕ぎで登ることにした。

そういえばこの時、山頂を目指して藪を漕いでいたら、どこからともなく一匹のカラスがやってきて、頂上付近まで鳴きながら付き纏われ、先程の眩暈の件もあったので、「何か起こるんじゃないべか?」と不安になったことを今思い出した。結局、くたびれて腹が減っただけで、特に不吉なことは起こらなかったのだが。


また話を戻すが、この時は山靴は持って行かず足元はスニーカーだったので、かなり悪戦苦闘しながらも、標高差200m以上はあると思われる急斜面を何とか登り切り、無事に頂上に到達したのだった。


これがその「丸山」頂上の写真だ。

頂上から野花南ダムと野花南川上流を望む



もう一枚、ホレ。

写真右手より登って来た



頂上付近には、写真のとおり大きな岩が露出している。ダム方向の見晴らしはよいが、反対側は木が生えており、見晴らしはよくない。写ってないけど写真の左手が芦別岳のある方向となる。


ところで、頂上に着いてからわかったのだが、この写真の左斜め後ろに、何と立派な歩道があったのだ。おそらく野花南ダムから見て丸山を挟んだ反対方向側から、ちゃんとした登山道が整備されているらしい。それがわかってりゃ、最初からこの歩道を使ったのに…。





ということで、次に訪れる時は「必ずこのまともな登山道を使って登ってやるぞ!」と心に決めた石器人だったが、車に戻る為に止むを得ず「最短コースである先程やっとの思いで登ってきた藪の中」に再び突入し、転がり落ちて行くのだった。



※追記

事前に国土地理院の地形図を確認した、と書いたが、興味のある方は国土地理院の地形図閲覧サービスで、「丸山」の地形図を覗いてみて欲しい。エジプトのピラミッドのような「四角錐」とはまた別の、かなりきれいな「三角錐」の形をした丸山が確認出来る筈だから。

尚、ダムの名前なのだが、Google Mapでは「野花南ダム」となっているが、国土地理院の地形図では「丸山ダム」となっている。どっちが正しいんだろう?


(続く)



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